
囚人が考えたトレーニング?

そんな人が考えたんだから大変そう。
このような声にお答えします。
本記事では、プリズナートレーニングについて詳しく解説します。
本記事を読むと、プリズナートレーニングを知ることで、自宅で出来るトレーニングの幅が拡大します。
プリズナートレーニングとは
プリズナートレーニングとは、刑務所に収監された囚人(プリズナー)が考えた自重トレーニングです。刑務所には、トレーニング機器がありません。その限られた環境下で、身体を鍛えるために考案されました。そのため、ジム通いやプロテインの摂取は一切活用しません!お金のかからない懐に優しいトレーニング方法です。
囚人のトレーニング動画
囚人は、トレーニング機器を購入することが出来ない為、設置されていたり、身の回りにあるものを利用して、身体を鍛えています。そのため、基本的に使うのは自分の身体だけです。

トレーニング機器購入に後ろ向きではありませんか?
自宅のジム化が流行っていますが、トレーニング機器は、高価であるため放置することを恐れて購入しない方も多いです。しかし、機器がなくても、自重で出来ることは沢山あります。その悩みを解決するのがプリズナートレーニングです。
プリズナートレーニングは、プロテインが手元にないことを想定して考案されていますが、身体を作るには栄養も不可欠です。身体を作るプロテインも正しい知識をもって選びましょう。
プリズナートレーニング法
提唱されるトレーニング方法は下記の6つです。
No | 内容 | 部位 |
1 | プッシュアップ(いわゆる腕立て伏せ) | 上半身、腕 |
2 | スクワット | 下半身 |
3 | プルアップ(いわゆる懸垂) | 背部 |
4 | レッグレイズ | 腹部 |
5 | ブリッジ | 体幹 |
6 | ハンドスタンドプッシュアップ | 肩部、腕部 |
各種目にレベルが設定されていて、10段階に分かれています。低いレベルでは初心者でも簡単に出来る負荷になっていて、レベルが高くなると、日頃トレーニングジムで汗を流す熟練者もキツイトレーニングになっています。そのため、初心者から熟練者まで幅広く楽しむことができます。

今回は注意点と段階②のトレーニングを紹介します。
実践する前の注意点
トレーニングするということは、機器を扱わなかったとしても、ケガには十分注意が必要です。そのため、下記の点に沿って実践しましょう。
2.レベル1から行いましょう。
3.フォームが崩れるようであれば中止しましょう。
4.痛みがあるときは無理せず休みましょう
1.インクライン・プッシュアップ
No | 方法 | 目標回数 |
1 | 机や椅子に手をついてください。 | 初級:10回 × 1set 中級:20回 × 2set 上級:40回 × 3set |
2 | 両手を肩幅に開いてください。 | |
3 | その状態で身体を45度あたりまで傾けてください。 | |
4 | 前に傾けた身体を肘を伸ばして戻してください。 |
インクラインプッシュアップは、レベル1と異なり、身体を斜めに傾けるため、体幹の意識が必要です。始める前に腹腔内圧を高めるドローインをすると効果的です。
2.ジャックナイフ・スクワット
No | 方法 | 目標回数 |
1 | 膝当たりの机や椅子に手をついてください。 | 初級:10回 × 1set 中級:20回 × 2set 上級:40回 × 3set |
2 | 両手を肩幅に開いてください。 | |
3 | その状態で、しゃがみこんでください。 | |
4 | しゃがみこみから、スタートポジションに戻ってください。 |
ジャックナイフ・スクワットは、レベル1の上に蹴り上げるトレーニングとは異なり、しゃがみこむエクササイズです。膝が痛い場合は、控えましょう。
3.ホリゾンタル・プル
No | 方法 | 目標回数 |
1 | 公園などの鉄棒を両手で握ってください。 | 初級:10回 × 1set 中級:20回 × 2set 上級:30回 × 3set |
2 | 両手を肩幅に開いてください。 | |
3 | 身体を真直ぐ保ちながら、胸が触れるまで腕を引いてください。 | |
4 | 腕を伸ばして、スタートポジションに戻ってください。 |
ホリゾンタル・プルは、いわゆる斜め懸垂です。引く力が非常に重要になってきます。身体が丸まらないよう注意しましょう。
4.フラット・ニーレイズ
No | 方法 | 目標回数 |
1 | 仰向けになって、膝を45度曲げてください。 | 初級:10回 × 1set 中級:25回 × 2set 上級:35回 × 3set |
2 | 上半身を安定させた状態で、足を上げてください。 | |
3 | 上げた足を下ろしてスタートポジションに戻ってください。 |
フラットニーレイズは、仰向けで足を上げるため、腰への負担が大きいです。腰にタオルを入れることで負荷が緩和されるのでオススメです。
5.ストレート・ブリッジ
No | 方法 | 目標回数 |
1 | 仰向けになって、膝を伸ばしてください。 | 初級:10回 × 1set 中級:20回 × 2set 上級:40回 × 3set |
2 | 肩幅に両手をついてください。 | |
3 | 身体が一直線になるまで身体を上げてください。 | |
4 | 身体を下げてスタートポジションに戻ってください。 |
ストレート・ブリッジは、姿勢が重要です。身体を真直ぐ保てるまで練習を積み重ねましょう。
6.クロウスタンド
No | 方法 | 目標回数 |
1 | 両手を肩幅に開いてください。 | 初級:10秒 中級:30秒 上級:1分 |
2 | 肘を両膝の内側においてください。 | |
3 | 徐々に前へ重心を移して足を浮かせてください。 | |
4 | スタートポジションに戻ってください。。 |
クロウスタンドは、筋力も大切ですがバランス能力が重要です。何度も練習して、コツをつかみましょう。転倒の恐れがあるため、前に枕を用意する事をオススメします。
トレーニングのポイント
頻度
頻度は、週2~3日と本では提唱されています。
もし、継続するモチベーションがあれば、部位を分けて頻度を上げましょう。
例)
超回復を見込んだトレーニング日程にすることで、より筋肉を大きくする効率がアップします!
回数
大事なのでは『その日のトレーニングで全力を出し切らないようにすること』です。
スピード
プリズナートレーニングは、4秒1セットのスロートレーニングで行います。
1.1秒停止
2.1秒で下げる
3.1秒で上げる
4.1秒停止
トレーニングの回数や頻度はプリズナートレーニングで提唱されている以外にも沢山の情報があります。ぜひ色々な情報を組み合わせて、お役立てください。
プリズナートレーニングの本
プリズナートレーニングは、段階的に分類された最強の自重トレーニングです。話題となった本は、2020年現在4冊にわたり販売されています。
まとめ
段階が上がるにつれて、難しくなるため練習が必要です。焦らず確実に基本をマスターしましょう。
刑務所でトレーニングしていた者たちは、持久力を目的とした自重トレーニングに重点を置いていたし、私もそうだった。しかしそのようなトレーニングは、トレッドミルで走り続けるのと同じで、体はすぐに適応し、何時間もトレーニングする羽目になってしまう。
そうしたトレーニングは絶好の暇つぶしになるが、手に入るのは、何時間もトレーニングし続ける能力だけだ。力、スピード、体力、体の大きさなど、重要なものは何も身につかない。しかも、関節を痛めてしまう可能性がある。
最終的に、私のトレーニングと思考は1周回って、サンクエンティン(編集部注:カリフォルニア州の刑務所)で学んだ昔のメソッドを支持するようになった。自重トレーニングはウェイトを使ったトレーニングと同様であるべきだ。
きついトレーニングを短時間行い、次第に強度を上げていくべきなのだ。