
トレーニングの原理原則って何ですか?

自重トレーニングじゃダメなの?
このような声にお答えします。
本記事では、トレーニングの原理原則を紹介します。
本記事を読むと、なぜボディビルダーのようなカラダは自重トレーニングでは困難か知ることができます。
トレーニングの原理・原則
トレーニングの原理・原則をご存知ですか?日頃のウェイトトレーニングで身体が大きくなる理由は、この原理原則にのっとっているからです。この原理原則を理解すると自重トレーニングでは、本当に大きい身体作りができないことが分かります。ではなぜ、自重トレーニングでは限界があるのか解説します。
トレーニングの3原理
トレーニングの原理は全部で3つあります。
1.過負荷の原理
トレーニング効果を得るためには、現在の重量以上の負荷を継続的に与える必要になります。または、新しい種目やスポーツも過負荷に当たります。
人間は、日頃から重力に打ち勝ち運動(歩いたり、走ったり等)しています。トレーニングは、ジャンプしたり重量を持つことで、カラダに経験したことのない刺激を加わえ、重力に打ち勝つだけではなく、誰にも負けない身体能力を手に入れることが出来ます。重力を理解することはファンクショナルトレーニングでも重要視されています。
実は、ボディビルのマッチョな身体は、この原理にのっとり作られています。自重トレーニングでは、カラダに加わる刺激が不足しています。ベンチプレス100kgを上げる筋肉は、日頃の運動や自重トレーニングでは獲得することが困難だからです。
2.特異性の原理
トレーニングの効果は、種目によって異なります。例えば、タバタ式やHIITでは、脂肪燃焼に対して、ウェイトトレーニング(POF法等)は、筋肥大の効果が得られます。このように、目的に合わせてトレーニングも選択する必要があります。
3.可逆性の原理
トレーニングを継続していたが、中断した途端に、カラダが元に戻った経験はありませんか?または、アスリートが引退すると、体型が変わるのをテレビで見たことはありませんか?これは、まさに可逆性の原理にのっとったものです。このため、トレーニング頻度は大切です。
トレーニングの5原則
1.全面性の原則
トレーニングは、各部位に偏ることなく、すべてをバランスよく鍛えること大切であるという原則です。これはスポーツで起こりがちですが、〇〇は使わないから鍛えないというのは、原則から外れます。あくまで全面的に鍛えることがパフォーマンスを向上したり、ケガ予防につながります。
2.漸進性の原則
トレーニングの強度や量は、急に上げるものではなく、徐々にあげていくものであるという原則です。一気に上げるとケガのリスクにも繋がります。そのために、ベンチプレスでは、早見表が存在します。これはスクワットにも応用できます。
3.意識性の原則
トレーニングは、目的や目標を明確にしてから取り組む必要があります。何のためにトレーニングをするのか?それは、カッコイイ身体を作りたい!魅力的な身体を作りたい!または、モテたいでも良いと思っています。
本当に本気で取り組みたいという方は、パーソナルトレーニングも視野にいれた方が良いです。それは、途中で諦めたり、継続が困難であることが多いからです。管理してもらうことは、目的・目標の達成には不可欠です。
ジムに通うのが困難という方は、ホームジムの検討も良いかもしれません。格安で揃えることができるオススメアイテムは沢山あります。
4.個別性の原則
トレーニングの種類や強度にも個人差があるという原則です。例えば、180cm80kgの人間が出せる出力と160cm50kgの人間が出せる出力は異なるはずです。そのため、個人に応じたメニュー作りが大切です。
5.反復性の原則
トレーニング効果を得るためには、継続が重要という原則です。とにかく続けられる頻度と強度で、継続することを意識しましょう。
前述した通り、ボディビルダーの身体は、原理原則にのっとり困難であることを説明しました。イメージはあるかと思いますが、そのボディビルダーとは具体的にどんな人を指すのでしょうか?
ボディビルダーとは
ボディビルダーとは、大会(日本ボディビル選手権大会等)誰にも負けない筋肉を纏った身体を大会で披露し競う者を指します。大会では、一般的にリラックスポーズと規定ポーズ、フリーポーズにより採点されます。
リラックスポーズは、自然体で筋肉を魅せるポーズです。下記の写真のようなポーズを一度は目にしたことはありませんか?これがリラックスポーズです。
リラックスポーズは下記の注意点が、事前に公益社団法人 日本ボディビル・フィットネス連盟から発表されています。
①頭は常に体と同じ方向に向けるが、フィットネスビキニとメンズフィジークは、
バックスタンス以外審査員側に向ける② 男子ボディビル・女子フィジーク・ボディフィットネス・ミス/メンズフィット
ネスでは、左右の足幅は最大でも10cm 前後で、つま先は30度ほど広げるが、
フィットネスビキニとメンズフィジークは片方を流す③ 男子ボディビルと女子フィジークは、両膝は常に左右共出来るだけ伸ばし、どち
らかを曲げたりしない④ サイドポーズの両肩の高さは、極端に違えてはならない
⑤ メンズフィジークのサイドポーズでは、審査員側の膝を少し曲げて、後ろの足は
後方へ少し流す。(引用:https://www.jbbf.jp/download/rule/201603a_Posing_Performance.pdf)
規程ポーズも事前に種目が決まっています。男子ボディビルは7ポーズ、ミックスドペアは4ポーズ、女子フィジークは4ポーズです。
男子ボディビル
①フロント ダブルバイセプス
②フロント ラットスプレッド
③サイド チェスト(エニーサイド)
④バック ダブルバイセプス
⑤バック ラットスプレッド
⑥サイド トライセプス(エニーサイド)
⑦アブドミナル アンド サイミックスドペア
①フロント ダブルバイセプス
②サイド チェスト(エニーサイド)
③バック ダブルバイセプス
④サイド トライセプス(エニーサイド)女子フィジーク
①フロント ダブルバイセプス
②サイド チェスト
③バック ダブルバイセプス
④サイド トライセプス(エニーサイド)(引用:https://www.jbbf.jp/download/rule/201603a_Posing_Performance.pdf)
フリーポーズは、選曲した音楽に合わせて、ポーズを決める種目です。時間は、男子ボディビルが1分、ミックスドペアは1分半、女子フィジークは30秒となっています。この採点では、芸術性が非常に高く求められます。
自重トレーニングである腕立て伏せは、体重70kgの者が実施するとして、両手両足で支えるため、100kgには到底到達しません。これは片腕で腕立て伏せを行ったとしても同様です。これにより、ボディビルダーのようなカラダを獲得するのは自重トレーニングでは困難であると考えています。
自重トレーニングが必要でないわけではありませんが、ウェイトトレーニングは、必要です。また、トレーニングでアミノ酸を大量消費することから、栄養素であるプロテインも必要不可欠です。
まとめ
トレーニングの原理原則を理解することは、効果を最大限に引き出すために必要な知識です。ぜひ意識した適切な種目・強度・頻度選びを行ってみてください。