全身くまなく効果的に鍛えるスーパーセットの方法と3つの効果
トレーニングの方法が分からないです。
スーパーセット法とは何ですか?
このような声にお答えします。
本記事では、トレーニング効率を上げるスーパーセット法について紹介します。
本記事を読むと、スーパーセットの方法や効果について知ることが出来ます。
スーパーセット法とは
スーパーセット法という言葉をご存知ですか?
スーパーセット法は、拮抗筋を追い込んで主働筋をトレーニングする方法です。
では、拮抗筋と主働筋とは何でしょうか?
拮抗筋と主働筋
筋肉には、関節を伸ばす筋肉と、関節を曲げる筋肉があります。
例えば、膝関節を伸ばす大腿四頭筋と、膝関節を曲げるハムストリングスに分けられます。
膝関節を伸ばすトレーニングの場合、大腿四頭筋が主働筋で、ハムストリングスが拮抗筋となります。膝を曲げるトレーニングでは逆の関係になります。
起始:下前腸骨棘(大腿直筋)
停止:脛骨粗面
神経:大腿神経
作用:股関節屈曲、膝関節伸展
起始:(長頭)坐骨結節、大腿骨
停止:腓骨頭
神経:脛骨神経
作用:股関節伸展・外旋、膝関節屈曲
起始:(長頭)坐骨結節、大腿骨
停止:腓骨頭
神経:脛骨神経
作用:股関節伸展・外旋、膝関節屈曲
拮抗筋は、主働筋が過剰に収縮するのを抑えるブレーキ機能があります。
例えば、アームカールの場合、肘関節を伸ばそうとすると、上腕二頭筋がブレーキをかけてくれるため、ゆっくり伸ばすことが出来ます。
この機能により、急激な関節運動が起こりづらく、ケガを抑制します。
しかし、トレーニングでは主働筋を鍛えるうえで、拮抗筋の作用は、刺激を低下させる可能性があります。
そのため、拮抗筋を疲労させてブレーキ作用を抑えることで、主働筋に強い刺激をいれていくのがスーパーセット法です。
拮抗関係にある筋肉一覧
関節の伸展運動を主働筋とした場合の一覧です。
関節 | 主働筋とした場合 | 拮抗筋とした場合 |
手関節 | 前腕伸筋群 | 前腕屈筋群 |
肘関節 | 上腕三頭筋・肘筋 | 上腕二頭筋・上腕筋・腕橈骨筋 |
肩関節 | 三角筋後部・大円筋・広背筋 | 三角筋前部・大胸筋 |
体幹 | 脊柱起立筋 | 腹直筋・外腹斜筋・内腹斜筋 |
股関節 | 大臀筋・大腿二頭筋長頭・半膜様筋・半腱様筋 | 腸腰筋・大腿筋膜張筋・大腿直筋・恥骨筋 |
膝関節 | 大腿四頭筋・大腿筋膜張筋 | 大腿二頭筋・半膜様筋・半腱様筋 |
足関節 | 前脛骨筋 | 腓腹筋 |
スーパーセット法では、この拮抗関係にある筋肉を意識することが重要です。
スーパーセットの方法
スーパーセットを実践するうえで、どう進めていくべきか説明します。
スーパーセット法で最も大切なのは順番です。肘関節屈曲筋をターゲットにした場合は、肘関節伸展筋のトレーニングである、トライセプスキックバック(動画参照)を行ってから、アームカールを行います。
また、スーパーセット法は、拮抗筋を疲労させた状態で主働筋をトレーニングしたいので、休息時間は、かけず拮抗筋から主働筋のトレーニングへ移行します。
引く動作と押す動作
トレーニングは、複合的な関節運動のため、単関節運動や筋肉の拮抗関係で説明すると複雑になります。そのため、引く動作と押す動作に分けると分かりやすいです。
引く動作を主働筋とする場合は、押す動作で筋疲労を起こし、休憩を挟まず引く動作へ移ります。
スーパーセット法3つの効果
スーパーセットを行うメリットは3点あります。
追い込むことができる
拮抗筋が疲労していることから、ブレーキが働かない為、主働筋に対してピンポイントで刺激を入れることができます。
バランス良く鍛えることができる
主働筋と拮抗筋は、基本的に、前面後面の関係にあります。2つの部位を均等にトレーニングできることから、バランスの良い身体作りが出来ます。
時間を短縮できる
一般的には、連続でトレーニングをすることは疲労があるため出来ません。そのためインターバルを取ることが多いです。しかし、スーパーセット法では、拮抗筋と主働筋を交互に連続してトレーニングするため時間の短縮になります。
まとめ
スーパーセット法は、しっかりピンポイントで刺激を入れたい方や、時間がない方にオススメです。概要を理解したうえで、トレーニングに役立ててください。