20代の腰痛に関する悩み!後ろに振り向くと痛いけどサッカーは続けたい
振り向くと腰が痛いのはなんで?
競技を続けながら治したいんです!
このような声にお答えします。
本記事では、振り向いた時の腰痛に関する悩み相談を紹介します。
本記事を読むと、振り向いた時の腰痛に関するお悩みをどう解決したか分かります。
腰痛とは
腰痛は、腰に痛みを訴える症状を指し、筋肉由来や神経由来など、様々な要因が考えられます。今回は、後ろに振り向いた時の腰痛を取り上げます。振り向いた時の腰痛として考えられるのは、椎間関節症と呼ばれる関節の炎症や側腹筋(腹斜筋等)である筋肉由来が考えられます。痛みに加えてしびれが生じている場合は、ヘルニア等を考えます。
今回は、20代女子大生の悩みを記事にしましたので、最後まで見て頂けたら嬉しいです。
Bさんの相談内容
今回の相談者は20代の女子大生です。
大学では、サッカー部に入っているんですけど、最近、練習や試合で振り向くたびに腰が痛くて悩んでいます。競技的にも振り向かないといけないシチュエーションは多いので、本当に困っています。。
振り向いた時に痛いと聞いて、パッと思い浮かんだのは、シビレがないことを考慮して、前述した中では椎間関節症と筋肉由来の腰痛でした。では、まず椎間関節症とは、どんな疾患なのでしょうか?
椎間関節症とは
椎間関節症という言葉を聞いたことはありますか?背骨の骨は、頚が7個、胸が12個、腰が5個、仙骨1個で構成されています。下記の図のように、骨と骨が積みあがっているんです。積みあがっている骨と骨の間を関節と呼びます。関節は動くためにすごく重要なんです!指が曲がったり伸びるのも関節があるからです。背骨には沢山の関節が存在し黄色矢印の部分は『椎間関節』と呼ばれます。
この椎間関節は、図で見ると1つしかないように思えますが、左右両方に存在します。捻じれる力に弱く、振り向くと左右どちらかが痛い場合は、炎症を起こしている可能性があります。次に考えられる筋肉由来の腰痛とはどんな疾患なのでしょうか?
筋肉由来の腰痛
筋肉由来の腰痛とは、側腹筋である腹斜筋や背中側にある脊柱起立筋の炎症が考えられます。特に振り向くと脇腹が痛い場合は、腹斜筋の可能性が高いです。では腹斜筋とはどんな筋肉でしょうか?
振り向いた時に痛い
振り向いた時に作用する筋肉を腹斜筋と言います。腹斜筋は、外腹斜筋と内腹斜筋の2種類に分けられます。それぞれ、筋肉が付着している場所(起始・停止)や、作用が違います。
外腹斜筋
内腹斜筋
上記の作用に注目すると、大きな違いがあります。反対方向に振り向く時に働く筋肉は、外腹斜筋が働き、同側方向に身体を回す時は内腹斜筋が作用しているんです。例えば、右に身体を回すとしましょう。その際は、右側の内腹斜筋と左側の外腹斜筋が働いているんです。
つまり、収縮時痛(筋肉が縮む時に痛い)の場合は、右に振り向き左が痛いのであれば、外腹斜筋の損傷を疑うことが出来るんです。逆に伸張時痛(いわゆるストレッチ)の場合は、右に振り向き、左が痛いのであれば、内腹斜筋の損傷を疑えます。
身体を反りながら振り向くと痛い
スポーツにおける振り向きは、単純な回旋だけではありません。サッカーの場合は、時にスピードにのった状態で振り向くので体幹も煽られるため、体幹の回旋に伸展(身体を反る動作)が入ります。この繰り返しにより、背中側の腰に負担が蓄積し痛みを訴えることもあります。
多裂筋は、腰痛の原因としても代表的な筋肉です。特に腹斜筋と異なり、身体を反りながら回旋する時に作用します。そして、ほとんどの方は、腰部の多裂筋に沿って痛みを訴えているのではないでしょうか?その際は、多裂筋の損傷を疑うことが出来ます。では、これら椎間関節症と筋肉由来の腰痛は、どのように見分ければいいのでしょうか?
椎間関節症と筋肉由来の腰痛の違い
1.筋肉の収縮
関節と筋肉には大きな違いがあります。筋肉の場合は、筋収縮が起こるので、力を入れた時に痛みが起こります。しかし、ただ動かせば良いというわけではありません。アイソメトニック収縮で確認する必要があります。アイソメトニックとは、関節運動を起こさずに確認する方法です。これはストレッチでも応用されています。もしアイソメトニック収縮で痛い場合は、関節を動かしていないわけですから、筋肉由来の腰痛であることが分かります。
2.痛い場所
関節と筋肉の違いは、圧痛(痛い所)の場所で見分けることができます。筋肉の場合は、幅広く付着しているため、圧痛の場所も筋肉に沿って確認できます。関節の場合は、範囲も狭く、ほとんどが限局した形で圧痛を確認することができます。
3.検査法
椎間関節の場合、kemp(ケンプ)テストで確認することが出来ます。ケンプテストは椎間関節や椎間孔を圧迫する検査で、身体に回旋を加えて伸展する方法です。例えば、右側に回旋して伸展を加えて、右側の腰(椎間関節部)に痛みを訴えた場合、右側の椎間関節が炎症を起こしている可能性が高いです。
これらの違いにより、椎間関節症と筋肉由来の腰痛を判断することが出来るんです。
Bさんの考えられる疾患
より、Bさんの疾患を判断するためにカウンセリングをしました。
Bさんは、2ヶ月前から腰に違和感があったんですけど、試合には出たかったので休むことはしなかったんです。ですが、ここ2週間は、練習の時に振り向くのも痛くてどうしようもなくなりました。
痛みがあった期間中はストレッチをしていたと話していましたが、背中側の右腰なんですけど、右に振り向くと今も痛いそうです。
Bさんのカウンセリングの場合、一番考えられるのは椎間関節症でした。そのため、次の治療方法を提案しました。
椎間関節症の施術
椎間関節症の場合は、関節の痛みなので、ストレッチ等よりも安静や電気を使った治療が大切です。そのため、下記のアプローチを提案しました。
- 電気療法
- 手技(マッサージ)
- テーピング
関節の痛みなのにマッサージ?と思った方も多いのではないでしょうか。人間は痛みを訴えると防御反応といって、周りの筋肉を固める傾向にあります。今回の場合は、右の椎間関節を痛めていることが疑われるので、腰全体を固めて二次的な筋肉由来の痛みに発展することも多いため、多裂筋を含む背中側の筋肉を緩める必要があります。
Bさんの場合は、とにかく試合に出場したいという気持ちが強いので、Bさんと話したうえで競技を継続しながら治すことを決めました。そのため、サポートテープとしてキネシオを多裂筋に沿って貼ることを勧めました。
特にKTテープは、サッカー中、汗により剥がれる心配が少なく、サポート力も他のキネシオテープより強いため愛用しています。オリンピックでも、使用している選手が多いことから有名になりましたね。