
スクワットってしゃがみ込めば良いんじゃないの?

膝の向きって大事なんですか?
このような声にお答えします。
本記事では、なぜ膝側に入ったスクワットが危険なのか紹介します。
本記事を読むと、膝が内側に入るスクワットの危険性を知ることができます。
膝が内側に入るスクワットがNGである理由
膝が内側に入るスクワットが危険な理由は、『ケガ』をするからです。ケガをする理由は、関節の動きを理解すると分かりやすいです!それでは分かりやすく解説しますね。
スクワットとは
スクワットとは、下半身を鍛えるトレーニング種目で、ヒップアップやリフトアップを目的に取り組んでいる方が多いです。スクワットのフォームを見ると、一見誰でも出来る簡単なトレーニングなのですが、大きな間違いです。フォームを少し変えるだけで、刺激される筋肉が全く違うんです。では一般的に言われる正しいフォームでスクワットした場合に刺激される筋肉を紹介しますね!
スクワットで鍛えられる筋肉
スクワットは、お尻とモモ裏を刺激したい場合に行います。その筋肉とは、大殿筋、中殿筋、ハムストリングスです。特に大殿筋は、ヒップアップするために重要な筋肉です。
大殿筋
中殿筋
起始:腸骨外面の前殿筋線と後殿筋線の間
停止:大転子の外側面
作用:股関節外転、股関節屈曲・内旋、股関節伸展・外旋
神経:上殿神経(L4・5、S1)
起始:(長頭)坐骨結節、大腿骨
停止:腓骨頭
神経:脛骨神経
作用:股関節伸展・外旋、膝関節屈曲
スクワットの正しいフォーム
前述した筋肉を刺激するためには、股関節の深さが大切です。浅い場合には、前モモに刺激が入る傾向があるので注意が必要です。スクワットの深さに関しては下記の記事をご覧ください。
スクワットは深さも重要ですが、膝関節の使い方も大切なんです。誤った膝関節の使い方はケガする恐れがあるのでパーソナルトレーナーも細かくチェックしています。では、膝関節の使い方について解説しますね!
膝関節の使い方
スクワットのフォームで理解しておきたいのが、膝関節の正しい使い方です。膝関節は、肘関節と同じように、曲げ伸ばししか出来ない関節です。これは、外・内に付着している靱帯があるからなんです。例えば、過剰に外側や内側へ曲がった場合は、靱帯が切れたり、軟骨が剥げたり、筋肉を損傷することがあります。そのため、膝が内側に入るスクワットは、屈伸以外の外力が加わりやすくケガする恐れがあるんです。どんなケガをするのか解説しますね!
注意すべきケガ
スクワットで注意すべきケガは下記の4点です。これらは、誤ったフォームでトレーニングしていると受傷する可能性があります。将来にも響くケガなので注意しましょう。
- 膝関節外側側副靱帯損傷
- 膝関節内側側副靱帯損傷
- 半月板損傷
- 変形性膝関節症
1.膝関節外側側副靱帯損傷
外側側副靱帯とは、膝関節が外側に入るのを防止する役割があります。そのため、膝関節を外側に開くスクワットフォームは、外側側副靱帯を損傷する恐れがあります。例えば、鏡を見た時にO脚ぎみでスクワットしている場合は注意が必要です。
2.膝関節内側側副靱帯損傷
内側側副靱帯とは、膝関節が内側に入るのを防止する役割があります。そのため、膝関節を内側に開くスクワットフォームは、内側側副靱帯を損傷する恐れがあります。例えば、鏡を見た時にX脚ぎみでスクワットしている場合は注意が必要です。誤ったフォームのほとんどが、これに当たります。女性はX脚の方が多いので特に注意が必要です。
3.半月板損傷
半月板とは、膝関節のクッションです。クッションがあるので、ケガすることなく重い上半身を支えることが出来ているんです。このクッションが壊れると、膝が動かなくなったり、手術をする必要があることもあります。
4.変形性膝関節症
変形性膝関節症とは、骨や軟骨の変形です。一度変形をおこすと治ることがありません。あまりにも症状がひどく、治したい場合は手術が必要です。
ケガしないスクワットフォーム
ケガしないフォームとは、関節への負担が少ないフォームを指します。では、どんなポイントに注意してスクワットをするべきなのか下記にまとめました。
- 膝関節が正面を向いている。
- つま先が正面を向いている。
- お尻を十分に引けている。
膝関節の動きは、前述したように、左右へ入ることでケガする恐れがあるので注意が必要です。つま先の向きは、膝関節の動きに影響があります。例えば、つま先を外に広げてスクワットすると、膝は内側に入りやすくありませんか?これは、人間の構造による影響なんです。そのため、つま先を正面に向けることはケガの予防になるんです。お尻の引きは、鍛えたい筋肉を刺激するために重要です。股関節の深さを作るのは、お尻の引きなんです。これら3点を意識して取り組むと、ケガを予防することが出来ます。